2012年1月15日日曜日


[ニューヨーク 13日 ロイター] 13日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで1年5カ月ぶりの安値をつけ、対円では11年ぶりの安値を更新した。スタンダード&プアーズ(S&P)がフランスなどユーロ圏の9カ国を格下げした。
S&Pはフランスのほかスペインやイタリア、オーストリアなどの格付けを引き下げる一方、ドイツは「トリプルAAA」で据え置いた。格下げをめぐる観測で相場は大きく動いていたため、S&Pの発表後の反応は限定的だった。
アナリストからは、ギリシャの債務負担軽減をめぐる民間債権者との協議が中断したことが、ユーロにはより大きな重しとなったとの声が聞かれた。
ウェストパックのシニア為替ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は、「ギリシャはおそらく先進国としては60年ぶりにデフォルト(債務不履行)することになるだろう」と述べた。
同氏は「ユーロの下落基調は終わっていない。ユーロのショートポジションは極端な(高)水準となっているものの、市場の主体がすべてショートにしているわけではない」と指摘。「ユーロは一段の下落余地がある」として、ユーロ/ドルが来週末までに1.25ドルまで下落する可能性があるとの見方を示した。
EBSによると、ユーロ/ドルは一時1.26240ドルまで下落し、2010年8月以来の安値をつけた。終盤の取引では1.1%安の1.26830ドル。
ユーロ/円は2000年以来の安値となる97.20円をつけたあと、0.9%安の97.584円で推移した。
ドル/円は0.2%高の76.921円。